記憶の本棚

・読書感想を中心に映像作品へのコメントなども。

男たちへ/塩野七生

塩野さんのエッセイ集。

私的評価としては「引っかかりつつ楽しい」。

塩野さんの小説の場合、「事実」と「創作」と「主観」が三位一体を構成して見事な効果を発揮するのだが、このようなエッセイとなると、当たりまえだが「主観」が前面に出てくる。【「強烈な主観」が「強烈に前面に」出てくる】

よって作者の強烈な個性を楽しめるかどうか、が評価の分かれ目。

塩野さんの「生まれのよさ」「頭のよさ」「センスのよさ」「豊富な経験」に圧倒されると、読み進めるのに、時に辛く感じることになるだろう。

巷に見掛ける塩野批判に、しばしば強烈なルサンチマンを感じるのは、きっとここに起因する。

勿論、私とてその傾向から逃れられた訳ではないのだが、ここまで乖離していれば、もはや

別世界の正論

である。同感できるところも多いし、到底届かないレベルだな、と沈むことも多い。

40歳を過ぎて今からでは、塩野さんとウィットにとんだ会話を交わすスタイルのいいオジサマになどなれまいが【そもそも生まれが違う】、ま、それもいっか、とは思う。そのレベルはそのレベルで大変そうだもんねぇ。色々。

アキハバラ@DEEP/石田衣良

・タイトルでは絶対に手に取らなかった本。なにしろ、少なからず同人活動に関わったことのある身では、このようなタイトルの作品でかなり的外れなオタク描写に呆れる例が多かったからだ。

・では何故手に取ったか、というと作者名。石田さんは東京新聞で小説を連載され、それが面白かったので、どれどれ、と手に取った次第。指名競争入札と同じく、実績は大事、ということか。

・話は、神話・伝説の形態を随所に取り入れて進められる。途中で、この戦いの勝利が明言されるが、それに頼らせることなく、読み進む上で、読者は勝利を確信する。

・伝説形式の必要性の有無について議論があるかもしれない。だが、この話は結局、地母神の犠牲に基づく(新)世界の始原、であるのだからデザイン上当然の選択だろうと思う。

・予定される調和にむけての道筋を楽しむ内容で、展開そのものに驚きがある訳ではないのだが、それは知っているアニメを何度も見返すのと同じ愉悦に通じるところがある。

・ページの残りが少なくなるのが惜しい作品でした。半沢先生、あんまりにもナイスタイミングな登場!(苦笑)

・付言:ザクの武装はビームライフルではありません。 あぁっ!!

コンスタンティノープルの陥落/塩野七生

・気に入った本はとっておいて、時折再読します。これもその一つ。

・塩野さんの文章は、作者の感情が控えめに示されて気持ちいいです。

・千年の都を巡る人物像が、美しく記述されていて、ため息が出ますね。無論、題材は帝都陥落ですから、血腥いテーマなんですが、行う者、殉ずる者、それぞれの登場人物への作者の理解が、優しいな、と思います。

・小品ながら、背後に読み込まれた資料の量が伺えます。だからこそ、もしかしたら出会う事の無かったかも知れない人たちに、同じ舞台を与えられるんでしょうね。いやはや、小説家の「脳」力ってすごいや。

・シリーズ3部作の1。残りの「ロードス島攻防記」と「レパントの海戦」も再読したいです。

ブログ始めました

☆巷に流行る「ぶろぐ」なるものを、われも、とおもひてはじめるなり。

☆という訳で始めてしまいましたよブログ!いったいどうなるんでしょうか。誰でも簡単にできます、という謳い文句ですが、不安で一杯です。

☆このブログは、基本的には読書や日々の報道への感想を中心に記したいと思います。

☆読書は好きですが、読み終えればどんどん忘れます。たまに、作品や作者について 熱く 語る人に会うと、感心し、圧倒されます。

☆なもので、覚えている内に感想を記す場所として作ってみました。

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結戸 要

結戸 要

趣味:読書、と言いながらここ数年は読書量が落ちていました。知人の読書家に触発されて、ブログに感想を記録していこうと思います。結構節操がないので、ジャンルが飛び回ると思いますが、お目に留まれば幸いです。

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