記憶の本棚

・読書感想を中心に映像作品へのコメントなども。

十二の意外な結末/ジェフリー・アーチャー

・短編集。既読だった。

・どれも見事なお話、になっています。「うちつづく事故」なんて、コワーイ落語みたいになってます。作者、ほんとにお話作りが好きなんだなー。

・中で最後の話の「クリスティーナ・ローゼンタール」。長編の粗筋みたいな作りです。これが長編になったら陳腐なのかもしれないけれど、短編の種明かしがあるから、悲しみが倍加するのでしょうか。

・もっとも、ベンジャミンは短い間とは言え「幸せ」を手に入れられた訳で、

そんなものにカスリもしてない 私の方がよっぽど可哀相だ、

と主張したい処ではあります(苦笑)。

・安心してオススメできる名人の短編集、ですね。


サマータイム/佐藤多佳子

・佐藤多佳子さんのデビュー作。読み始めてしばらくは、あさのあつこさんの作品かと思いました。心の描写がぐいぐい迫って来る所が、あさのあつこさんの作風に重なったのです。それでも読み進めていく内に、佐藤さんの色合いが出てきて、「ああ、なるほど」(<何が?)と思わされます。

・解説の森絵都さんが、書いていることが、まんま自分の感想に重なります。いや、惚れますよ、こういうふうに。凄く解る。

・実にこう、「サマータイム」というタイトルからして、いい。

・佳奈、強烈だなぁ。広一の、大人びた心情の底に見える少年の意志、みたいなものがまぶしい。進、ピアノ弾けるようになったのかぁ。

・登場人物がそれぞれきちんと「生きて」います。怒ったり、悩んだり。彼らの人生の、ある季節を、切り取った物語。この4本の短編の後も、彼らの人生は繋がっていく。それが嬉しく確信できるお話です。デビュー作だと侮る無かれ。まさに『栴檀は双葉より芳し』ですね。

・これがデビュー作だというのだから、やはり創造の神様は、愛する人間を選ぶのだなぁ、と。


小さく美しい宝石のような物語、です。

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結戸 要

結戸 要

趣味:読書、と言いながらここ数年は読書量が落ちていました。知人の読書家に触発されて、ブログに感想を記録していこうと思います。結構節操がないので、ジャンルが飛び回ると思いますが、お目に留まれば幸いです。

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