記憶の本棚

・読書感想を中心に映像作品へのコメントなども。

七つの危険な真実/赤川次郎 ほか

・こちらも北村薫さんで購入した短編集。

・既読の宮部さんの「返事はいらいない」やっぱり上手いなぁ。

・乃南さんの「福の神」。途中まで、「なんでこのタイトル?」との疑問が綺麗にまとまる。

・この本はアムネスティ・インターナショナルの活動に賛同して企画され、印税の半分が寄付された、との由。本書末尾の対談で語られるアムネスティの主張は、多分端折られている事もあって全面的に賛同はできないのだが、拷問、虐待反対には同意。

・ただ、そういう趣旨と収録された作品内容との関連がイマイチ不明、ではありますな。

推理短編六佳撰/北村薫・宮部みゆき 選

・平成七年度「創元推理短編賞」応募362編中、最終選考に残った6編。

・いずれも受賞には至らなかっただけあって、やはり各々喰い足りない所がある。こういう本を出すのは「受賞まで行かなかった作品って?」という買う側の興味喚起が狙いであって、まあ売り手側の企画の勝利ではあるのだろう。

・「憧れの少年探偵団」は、二十面相とか絡ませるのが台詞の上でだけなので不自然でとってつけた印象になる。ストレートに少年達の推理物にすれば良かっただ思う。作者が思ってしまったことを無理矢理直接に作品に書き込まなくても、それを意識した筋立てにすればいいのだとおもう。ただ、少年少女の頑張る話は好きなので、私的にこの中で得点は高い。

・「象の手紙」は、着想はいいので、話の展開がもうちょっとスマートだと小洒落た出来になったと思う。

・実はこの本の読み場は北村・宮部両大家の解説対談で(笑)、ここはその場にいて聞いている気分になれる。という意味で両作家のファンには嬉しいですね。

七つの黒い夢/乙一 ほか

・北村薫さんで検索して購入した短編集。
・ダーク・ファンタジーというテーマ。

・乙一さんの「この子の絵は未完成」はダーク、じゃないよなあ。むしろ綺麗な小名作だとおもう。

・北村さんの「百物語」、おっかないー!

狐笛のかなた/上橋菜穂子

・上橋さんの守り人シリーズの続篇の入手がまだなので、こちらをチョイス。

・小夜と小春丸と野比。それぞれに悲しい背景を持つ男女の関わり。

・舞台はいずことも分からぬ架空の国。イメージとしては平安後期の日本ではあるけど。とにかく舞台設定と描写が確かだ。「こういう世界」というのがきちんと作者の中に作られているから、あとはキャラクターを描写する中で世界が立ち上がってくる。

・「児童文学」という範疇に分類されるとは言え、しかしその質はきわめて上質。このあたりは解説の宮部さんに強く同意。子供の頃からこういう本に出会えば、皆本が好きになるんじゃないかなぁ。

・終章、「むごいことだ」と呟く小春丸に、異議をとなえる大朗。その事の意味を鮮やかに最後に描写してみせる作者の手腕に感服。

・美しい物語です。

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結戸 要

結戸 要

趣味:読書、と言いながらここ数年は読書量が落ちていました。知人の読書家に触発されて、ブログに感想を記録していこうと思います。結構節操がないので、ジャンルが飛び回ると思いますが、お目に留まれば幸いです。

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